
2025年の第2四半期が本日で終了する中、主要なアルトコインの多くは、第3四半期に向けた重要な動きを控えている。特に注目を集めているのが、XRPL EVMサイドチェーンのローンチを控えるXRPだ。
本記事では、7月の幕開けに合わせて注目すべきアルトコインと、その価格動向の見通しを整理する。
XRP
XRPは現在2.17ドル(約342円)で取引されており、重要なレジスタンス水準である2.23ドル(約351円)をわずかに下回っている。強い買い材料が出れば、この価格帯を突破する可能性がある。注目されている材料の一つが、新たなサイドチェーンの導入だ。
このサイドチェーンの導入が成功すれば、新規投資家の関心を呼び込み、需要拡大によってXRPの価格上昇につながるとみられている。
Ripple(リップル)は最近、Wormhole(ワームホール)との提携を発表しており、これによりXRPLはマルチチェーン対応を強化する。XRPL EVMサイドチェーンは第2四半期内の公開が期待されていたが、最新情報は先週ようやく発表された。これは今後の価格上昇に向けた布石とみられる。
このサイドチェーンのリリースは第3四半期中に予定されており、その準備段階でXRPへの関心が高まる可能性がある。ローンチへの期待感が価格に反映されれば、2.23ドルを突破し、2.27ドル(約358円)以上に上昇する可能性もある。
一方で、50日移動平均線(EMA)をサポートとして維持できれば、上昇トレンドが強まるだろう。反対に、サイドチェーンの発表が再度遅れると、投資家の売却が進み、価格が2.08ドル(約328円)まで下落するおそれがある。
BNB
BNBは直近で6%の価格上昇を記録し、1カ月にわたる下落トレンドに終止符を打った。現在の取引価格は653ドル(約102,960円)で、まずは647ドル(約102,000円)のサポートラインの確保が焦点となっている。この水準を維持できれば、BNBはさらなる上昇余地を持つ。
注目のイベントとして、6月30日に予定されている「Maxwell(マクスウェル)ハードフォーク」がある。このアップグレードにより、ブロック生成時間は1.5秒から0.75秒へと短縮され、取引の確定速度が向上する。この技術的進展はネットワークの効率性を高め、投資家の信頼感向上につながると見込まれている。
現在、パラボリックSAR(トレンド転換を示す指標)はローソク足の下に位置しており、BNBの強気トレンド継続を示唆している。次なるレジスタンスは686ドル(約108,160円)に位置しているが、その前に647ドルのサポート維持が前提条件となる。この水準を維持できれば686ドルを目指す展開も想定されるが、もし割り込めばBNBは618ドル(約97,300円)まで下落し、強気見通しが否定される可能性がある。
Polygon(POL)
POLは現在、0.171ドル(約27円)のサポート水準から反発したものの、0.190ドル(約30円)のレジスタンスを超えるには至っていない。6月中旬に25%下落した後の横ばい推移が続いており、市場心理の不透明さを反映している。
ただし、Polygonネットワークはスケーラビリティ(拡張性)の向上を目的とした大型アップグレードを控えている。第3四半期初めには、1秒間あたり1,000件の取引処理が可能となり、最終確定までの時間も5秒未満に短縮される見通しだ。この改良によりプラットフォーム性能が大幅に向上すれば、投資家の関心が高まり、価格上昇要因となる可能性がある。
チャイキン・マネー・フロー(CMF)指標を見ると、Polygonへの資金流入が徐々に増加しており、関心の高まりが示唆されている。もしこの傾向が継続すれば、0.190ドルを突破し、0.204ドル(約32円)への上昇が視野に入る。ただし、勢いが鈍化した場合は再び0.171ドルを割り込み、0.167ドル(約26円)まで下落する可能性もあり、強気の見通しが否定される展開となる。
BTC Bull Token(BTCBULL)
BTC Bull Token(BTCBULL)は、ビットコイン(BTC)の価格節目に連動した仕組みを持つミームコインである。数カ月の間に、プレセール(先行販売)を通じて8百万ドル(約12億6,400万円)以上を調達した。
このプロジェクトでは、BTCが特定の価格帯に初めて到達した際にトークンの一部をバーン(焼却)したり、BTCのエアドロップ(無償配布)を行ったりするなど、ビットコインの動きと直接連動するユーティリティが特徴だ。具体的には、BTCが125,000ドル、175,000ドル、225,000ドルに達した際にバーンが行われ、供給量が恒久的に減少する。また、150,000ドルと200,000ドル到達時にはBTCのエアドロップが実施される。
最大の報酬は、BTCが250,000ドルに達した際に発生し、21億枚のBTCBULL供給のうち10%が、プレセール初期投資家に対して購入額に応じて配布される。このほか、最大54%の年利(APY)でのステーキングも提供されており、すでに19億枚以上がロックされている。
暗号資産アナリストのオースティン・ヒルトン氏(フォロワー数35万人)は、BTCBULLを「少額投資でビットコインの上昇に連動して利益を狙える銘柄」として注目している。ビットコインが注目を集める中、BTCBULLは2025年第3四半期に注目すべきプレセールの一つとなり得るだろう。ミームコインの熱狂と、実用的な市場連動性が融合したプロジェクトである。
