ベスト仮想通貨 プレセール:VC資金が絞られる中、個人投資家にもチャンス

ベスト仮想通貨 プレセール:VC資金が絞られる中、個人投資家にもチャンス

仮想通貨業界のベンチャーキャピタル(VC)は、再びIPO(新規株式公開)によるエグジットを視野に入れ始めている。Circle(サークル)の大型上場やKraken(クラーケン)の上場計画の噂が、パブリックマーケットへの期待を再燃させた。

しかし、ほとんどのスタートアップにとって、VCからの資金調達はますます困難になっている。資金の獲得は厳しく、エグジットも稀で、個人投資家は依然としてアーリーステージの株式投資にはアクセスできない状況だ。

そうした中で注目されているのが、トークンプレセール(先行販売)である。ボードルームや投資契約書に代わって、ローンチパッドやTelegramボットが資金調達の場となり、個人投資家にも初期アクセスの機会が開かれつつある。

もちろん、依然として低品質なミームコインのようなプレセールも存在するが、現在ではトレーディングボット、クリエイター向けツール、さらにはパーミッションレスAI(自由に利用可能な人工知能)など、実用性のあるプロジェクトも増えている。

以下では、個人投資家にかつてVCが独占していたような初期アクセスを提供する、注目の仮想通貨プレセール3選を紹介する。

VC資金は縮小、しかし個人マネーは流入中

現在、VCが資金を注ぐのは、収益が継続しており、過去2年の監査済み会計を持つ大手取引所、インフラ系SaaS、あるいはステーブルコイン(価格が安定した仮想通貨)発行体といった限られた企業だけだ。

一方、それ以外のプロジェクトにとっては、資金調達の扉が急速に閉じつつある。ファンドの出資者(LP)は新たな出資を控え、分配利益(DPI)は減少、そしてファンドそのものもリソースが逼迫している。

このような状況の中、小規模スタートアップはより早期のトークン発行に追い込まれている。理想的な選択肢ではないが、他に手段がないのだ。こうした背景から、プレセールやローンチパッド、アクセラレーター(支援機関)が活況を呈している。そこには現在のVCが提供できない「アクセス」「スピード」「流動性」がある。

今や、個人投資家は単なる出口戦略の対象ではなく、プロジェクトの生命線となっている。

プレセールの重要性がかつてないほど増している理由

かつてプレセールは補助的な手段に過ぎなかったが、現在は資金調達の主舞台となっている。VCラウンドが縮小する中、トークンは従来の株式投資では得られなかった「流動性」「アクセス」「コミュニティ参加」を提供している。

創業者にとって、トークン発行は支配権を手放さずに資金を得る手段であり、投資家にとっては初期段階で参入できる機会を意味する。もちろんリスクはあるが、文化、トレーディングインフラ、AIツールなど、VCが主導していたストーリーに個人も参加できる。

そして何より、IPOを待たずともプロジェクトの成果を体験できる点が大きい。プロダクトを使い、トークンを取引し、リリース直後から波に乗ることが可能なのだ。

以下に紹介する3つのプレセールは、その典型といえる。

1. TOKEN6900(T6900)──ポスト資本主義の儀式としてのミームコイン

TOKEN6900は、解決策を提供しようとはしていない。レイヤー2の構築もしていなければ、「金融の革命」を掲げてもいない。実態は、ユーティリティもロードマップもない風刺的なERC-20トークンである。

SPX6900や現代市場の不条理から着想を得ており、集団的な幻想とミーム主導の混沌に価値があるという構造だ。S&P500の対極に位置し、「成長」の概念すら否定する、いわば「ポスト資本主義トークン」である。

現在のTOKEN6900の価格は0.006575ドル(約1円)で、すでに48万6,000ドル(約7,300万円)以上を調達済み。保有者は115%の年利(APY)でステーキングも可能だ。

VCの関与はなく、ハードキャップは500万ドル。AIのフリもなければ、架空のdApps(分散型アプリ)も存在しない。ただ「雰囲気」と「ネット住民の連帯感」だけで成り立っている。

多くのプロジェクトが過剰な約束を掲げる中、TOKEN6900の「何もしない」正直さが、むしろ強みとなっている。

2. Snorter Bot(SNORT)──MEV対策付きのミームトレーディング

Snorter Botは、Telegram(テレグラム)チャットを本格的な取引ターミナルに変える。高速スワップ、ローンチ直後のスナイプ取引(瞬間購入)、コピー取引、ポートフォリオ管理などを、すべてコマンド入力で操作できる。ブラウザも拡張機能も不要だ。

現在、SNORTトークンの価格は0.0981ドル(約15円)で、160万ドル(約2億4,000万円)以上をすでに調達している。早期購入者は、プレミアム機能へのアクセス、取引手数料0.85%への割引、さらに208%のAPYでステーキングが可能となる。

Solana上で最初に展開され、今後はEthereum、BNB、Baseにも対応予定。Telegram内に常駐する“ディジェン”(投機的な仮想通貨トレーダー)を対象としたプロダクト設計となっている。

そして、IPOを狙うインフラ系スタートアップとは異なり、Snorterは群衆の資金によって支えられており、VCの計算表には依存していない。

3. Lightchain AI(LCAI)──ブロックチェーン初のパーミッションレスAIレイヤーを構築

Lightchainは、単なるAI関連トークンではない。AIネイティブなブロックチェーンの基盤を築くことを目指している。

LCAIトークンにより駆動するこのプロジェクトでは、「Proof-of-Intelligence(PoI)」と「AI Virtual Machine(AIVM)」という2つの中核技術を導入している。これにより、ブロックチェーンの合意形成(コンセンサス)を実際のAI演算に変換し、思考しながら実行されるdAppsを実現する。

つまり、すべてのトランザクションがモデルの学習やデータ最適化、実用的なタスクの解決につながる仕組みとなっており、従来のように電力を消費するだけのマイニングやバリデーターのインフレとは一線を画している。

ボーナスステージでのトークン価格は0.007125ドル(約1円)で、すでに2,100万ドル(約32億円)以上の資金を調達済み。メインネットの立ち上げに向け、Discord経由で開発者やバリデーターの参加を募っている。

これはミームコインに便乗したAIトークンではない。分散型AIの実現に向けた、本格的なフルスタックインフラへの投資である。

VCの扉が閉じる一方で、プレセールの門は開かれている

VCからの資金が枯渇する一方で、トークンプレセールはその逆を行き、かつてインサイダーのみが享受していた初期アクセスを個人投資家にも提供している。

プレセールはより迅速で流動性が高く、従来の株式ラウンドよりも透明性がある場合も多い。ただし、その分、安全策は少ない。

だからこそ、プレセールに参加する際は、自分自身がVCになったつもりで行動するべきだ。ホワイトペーパーを読み、チームを調査し、スマートコントラクトを確認する。単なるストーリーに惹かれるのではなく、仕組みそのものを理解することが求められる。

※本記事は投資助言を目的としたものではありません。必ずご自身で調査(DYOR)を行ってください。

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