
Crypto TwitterやDiscordを眺めながら、次の仮想通貨の1000倍銘柄を探している読者も多いだろう。しかし、最近では賢いトレーダーたちがAIツールを活用し、有望なアルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)をいち早く見つけている。
これらのAIツールは、パターン認識やノイズ除去、データ分析に優れている。そこで今回は、ChatGPT、Gemini、DeepSeekという人気の3つのAIに対し、「1,000倍になる可能性がある仮想通貨を1つ挙げてほしい」と依頼した。
条件は明確だ。ブルーチップ(大型銘柄)や安全策は除外し、ハイリスク・ハイリターンの注目されていない銘柄に限定した。それぞれのAIが挙げたコインを見ていこう。
ChatGPTが注目するのは、2025年最も破壊的なミームコイン「TOKEN6900」
ChatGPTは、2025年の“カオス相場”を象徴するミームコイン「TOKEN6900(T6900)」に注目している。ユーティリティ(実用性)やロードマップはなく、いわば完全に“ネタ枠”のコインである。それでも、すでにプレセールで110万ドル(約1億7,200万円)以上を調達している。
ChatGPTがT6900の1,000倍成長を予測する理由は、シンプルな数字の計算だ。プレセール価格は0.0067ドル(約1.0円)で、ハードキャップ(資金調達上限)は500万ドル(約7億8,000万円)。ローンチ時点での時価総額は1,000万ドル(約15億6,000万円)以下になる見込みで、現在のミームコイン市場では極めて小規模といえる。
SPX6900のようなコインは、初期の注目が少なくても100倍以上の急騰を記録している。T6900も次の“ミームブーム”の中心になれば、2021年のDOGEや2023年のPEPEのように、時価総額10億ドル(約1,560億円)到達も不可能ではない。
さらに、T6900はSPX6900と同様の“懐かしさ”を呼び起こすテーマ性を持ち、有名インフルエンサーのAlessandro De Crypto氏もすでに注目している。
ChatGPTの見解は、「あれこれ考えすぎないこと」。あまりにもふざけていて、価格が安く、そして勢いがある──だからこそ、T6900は1,000倍になる可能性があると同氏は見る。
TOKEN6900の詳細はこちら。
Geminiが推すのは、現実世界とつながる「Huma Finance」
他のAIがミームコインに注目する中、GeminiはHuma Finance(HUMA)というDeFi(分散型金融)プロトコルに注目している。同プロジェクトは、10兆ドル規模の貿易金融市場の制覇を目指している。仮想通貨担保のレンディングではなく、企業の請求書や従業員の給与債権を担保にしたローンをオンチェーンで提供する仕組みだ。
Geminiによると、HUMAの時価総額は現在6,000万ドル(約93億6,000万円)で、まだまだ市場規模の大きな競合には遠く及ばない。しかし、仮に世界の所得担保型ローン市場の0.1%でもシェアを獲得すれば、評価額は数百億ドル規模になるという。
また、現在の価格は1トークンあたり0.035ドル(約5.5円)と非常に割安に設定されており、市場はHUMAを“極めて投機的なプロジェクト”として扱っているようだが、Geminiの見方は異なる。むしろ「HUMAを今買うことは、BTCが広く知られる前に投資するようなもの」だとし、トークン化された所得市場の中核を担う存在になれば、1,000倍の成長も視野に入ると分析している。
DeepSeekは「Bitcoin Hyper」がビットコインの真のアップグレードと予測
DeepSeekは、Bitcoin Hyper(HYPER)をビットコインに必要な“進化形”と位置づけている。単なるサイドチェーンではなく、ZK-Rollup(ゼロ知識ロールアップ)技術を採用した真のレイヤー2であり、ビットコインを高速かつ低コストでDeFi対応にすることを目指している。
取引はビットコインのベースレイヤーで決済されるため、同ネットワークのセキュリティを保ちつつ、手数料と待機時間の大幅な削減が可能になる。この仕組みが機能すれば、スマートコントラクトやDeFi、現実資産(RWA)をビットコイン上に実装できる可能性が広がる。
HYPERのプレセール価格は0.0124ドル(約1.9円)。1,000倍となれば、1トークン12.40ドル(約1,936円)、時価総額は124億ドル(約1兆9,400億円)に達する。
これが突拍子もない話に聞こえるかもしれないが、2024年4月には、サイドチェーンであるStacksでさえ52億ドル(約8,120億円)に達しており、Arbitrumのようなイーサリアムのレイヤー2も数十億ドル規模となっている。
ETFからの資金流入などでビットコインのスケーリング需要が高まる中、HYPERが10億ドル以上の評価を得るシナリオは現実的といえる。すでにプレセールでは480万ドル(約7億5,000万円)を調達し、取引所上場前にもかかわらず2億5,900万枚以上のHYPERがステーキングされている。
Bitcoin HyperのTelegramチャンネルの参加者らは、HYPERがビットコインの真の可能性を引き出す鍵だと信じており、DeepSeekもこのプロジェクトが1,000倍の成長を遂げると予測している。
